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スザルルと陽海がすきです。
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ついったーで無性に手繋ぎ妄想が暴れ出して、書きたくなってしまったぽえむ的なスザク×にょるるを置きにきました。
短いし一人称だしで誰得ss感は否めませんが、それでも良いぞどんとこい(`・ω・´)キリッって方は続きからお付き合いくださればとても嬉しいです。
久々に書いたすざるるがこれかよ……次はもうちょっと頑張りたい。

少し固い手のひら、皮膚。
並んで歩く時は出来るだけ繋ごうとしてくるスザクの手のひらの、ざらついた感触を意識する度に、胸を高鳴らせているなんてきっと彼は知らないのだ。

そう、それは秘密。私だけが知っていれば良い秘密。


「ルルーシュ?」
まるで少しだけ早くなった鼓動の速度を感じ取られたようなタイミングで呼ばれた名前に、びくりと大きく反応してしまう。こんな筈じゃなかったのに。妙に、恥ずかしい。

なに、

気持ちに引き摺られないよう、意識してゆっくりと声を引き出せば、翡翠の眸が緩む。優しい空気を孕んだそれに、体温が高くなるような心地。

「寒くない?」

そんな私に気付いているのかいないのか、スザクはその目と同じ気配を纏った声でそう尋ねた。握られた手と手、熱の平衡。
寒くないと言えば嘘になった。でも、今はそれどころではなくて、スザクにこうして手を握られているだけで思考はぐるぐると、体を巡る血液はどんどんとその温度を上げていっている。それこそ、外気の冷たさなど気にならないほどに今、私は触れる彼の肌の温もりに捕らわれてしまっている。
鳴呼、馬鹿みたいだ。こんなのは自分らしくない。全然、自分らしくない。
こんな風に誰かに捉われるなんてごめんだって思ってる。自分は自分のままにこの人生の舵を取って、思う方向に生きたいのに。こんな風に包まれて委ねるなんて柄じゃないと、思っていたのに。
だというのにこんなにも、譲り渡すことがいっそ、心地よくすらあるなんて。
「ルルの手、冷たいからさ。心配になる。」
そういう彼の手は硬く、熱く。全身を火照らせてしまうほどの温もりで私を支配する。
触れ合う面積は僅か。なのに、こんなにも全てを持っていかれてる。
スザクは知らない。きっと分かってない。
私がどれだけその内側を貴方に明け渡しているか。ただ手を繋いでいるだけでこんなにも、愛しく悔しい支配に首を垂れてしまうほどに乞うているかということを。
それだけが私の、たったひとつのアドバンテージだ。せめて、それだけは知られないように息を詰めて指を強めに絡めた。
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プロフィール
HN:
フジサワコト。
HP:
性別:
女性
職業:
向こう2年間学生です。
趣味:
ゲーム、小説書き。まともなのだと絵画鑑賞。バレー・フィギュア観戦も好き。
自己紹介:
現在可哀想なくらいスザルルに愛。
久々の激しい萌に
眠れない夜を過ごしています。

Twitterのブログパーツをぺたり。アカウントはfujisawakoto79です。

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